セラミック ホワイトの耐用年数はどれくらいですか?

Question.

セラミック ホワイトが耐久性に優れているのを知りました。貴社のセラミック ホワイトを下地に使用して、特別な設備もなく、直射日光などが当たらない部屋や廊下に掛けておいて大体何年くらいよい状態を保てますでしょうか? また、貴社のセラミック ホワイトを下地に使い失礼ながら他社の油絵具を併用しながら絵を描いた場合、短期間で亀裂・剥離を起こしたりしないでしょうか? もし併用を避けたいメーカーや製品などあったら教えて下さい。

ゴッホは自分の絵を乾いたら水で何度も洗っていたというエピソードがあるのですが貴社の油絵具が乾いた後に水で洗って耐久性が増すというようなことはありますでしょうか?

Answer.

油彩作品の亀裂の原因は
 ・下層に亜鉛華(ジンク ホワイト)を含む絵具を用いた。
 ・油彩の鉄則である「上層富油・下層貧油」に反した。
 ・水性下地を設け、充分な乾燥を待たなかった。 等々さまざまで、一口にくくれませんが、多くの場合(ごく大ざっぱに言って)「下層に原因があって、上層が割れる」のが普通です。
上例はすべてこれに当てはまります。

小社のセラミック ホワイトをご想定ですが、このセラミック ホワイトの丈夫云々の説明は「それ自体が耐久性を有している」ことと、「制作画面に用いるのには問題がない」ことを意味しています。純粋な「下地」には適しません。「下地」に適した絵具は「ファンデーション ホワイト(またはアンバーなど)」やクイックドライング ホワイトのように「下地用途を想定した絵具」のみです。それらの絵具で下地を設け、その上にシルバー ホワイトやパーマネント ホワイト、セラミック ホワイトといった描画用絵具を用いて制作するのが基本です。
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ただし、一般的には仕上層と中間層(描込層)は同じホワイトが使われます。

油絵具は許容性が高いので異なるメーカー品の併用も特に問題ありません。油彩の鉄則「上層富油・下層貧油」を守って制作いただければ概ね支障ありません。 ただし海外の製品等には日本の風土に適さないものがあることも考えられますので、異なるメーカー品との併用については保障いたしかねます。 また、制作初期段階よりポピー油を多用すると剥離・亀裂を招きますのでご注意ください。

油彩画面の水洗いは「断じて」お避けください。水洗いして耐久性が増すことはあり得ません。 ゴッホが行ってなおかつ彼の作品がしっかり保たれているのは、彼の画面がもともと堅牢であったに過ぎません。(むしろ僥倖であったと考えます) キャンバスはまず水性糊(膠)で目止めし、その上に油性下地を設けます。 油彩画面を水洗いすると水分が浸透して膠を膨潤させるため、画面に亀裂を生じる場合があります。 一部プロの修復家には水を使う人もいらっしゃいますが、通常の制作では断じて水洗いするべきではありません。